観光客や投資家にとって最も重要な目的地であるパリ地方には、14,000人を超える大きなアメリカ人コミュニティーがあり、その数は増え続けています。アメリカ企業に勤務するパリ在住のアメリカ人は、当地方のダイナミックなビジネスエコシステムに大きく貢献しており、当地においても一流の教育を受けられる環境にあります。実際、パリ地方には多くのインターナショナルスクールやバイリンガル教育を行う学校があり、子供たちはフランスとアメリカの両方の文化の恩恵を受けることができます。
アメリカンスクール・オブ・パリは、パリ地方を代表するインターナショナルスクールとして、フランスとアメリカの二つの文化を融合させたトップクラスの教育を提供しています。アメリカンスクール・オブ・パリの開発リーダーであるキャロライン・マクドナルドはこのインタビューの中で、歴史ある当校の持つ価値観や、生徒たちへのコミットメント、より持続可能な未来への目標について話してくれました.
当校の歴史と、組織内でのあなたの役割についてお話しください。
当校は今年、創立75周年を迎えました。1946年創立のアメリカンスクール・オブ・パリは、外国企業に勤務する人々の子弟の教育を目的に作られました。そうした人々は当時アメリカ人が中心で、第二次世界大戦後のフランスの再建を支援する目的で派遣された人々でした。それ以来、私たちはパリ地方の国際的なコミュニティーのために奉仕してきました。これが私たちの「存在理由」です。今日、当校では、60を超える国の3歳~18歳までの約800人の子供たちが学んでいます。当校では国際的かつアメリカのカリキュラムを取り入れており、学業だけでなく一人ひとりの個人的な成功に焦点を当てた全人的な教育アプローチを採用しています。
私の役割は、世界中から新たにパリに移転してくる子弟の一定数を学園の入学者として確保することにより、「アソシアシオン契約に関する1901年法」に基づく非営利団体である当校の発展を導いていくことにあります。また、当校に対する慈善的支援を管理することや同窓会ネットワークを発展させることも私の役目です。私たちは、英語による世界クラスの国際教育を求める家族に魅力的なオプションを提供することで、パリ地方の発展に寄与していることを誇りに思っています。私は、移転や海外赴任関連の提携会社と継続的に連絡を取り、傾向について話し合い、彼らの顧客である家族のニーズを予測できるようにしています。多国籍な子供たちが当校で学んでいるという実績は、世界中でフランスの評判を高めるのに役立っており、18,000人を超える卒業生の国際ネットワークは、当校の認知度の向上と生徒らに与えられるチャンスを広げることに大きく貢献しています。
当校をユニークな学校にしている主な特徴は何ですか?
アメリカンスクール・オブ・パリは、インターナショナルスクール評議会とミドル・ステート・アソシエーションの認定を受けています。当校のクラスは少人数ですが、幅広い科目が提供され、カリキュラムは綿密で魅力があり、変化し続ける世界で生きていけるよう生徒たちを育成する内容となっています。当校は私立校のため、すべての子供に対し、各自の秀でた力をサポートし、成功への道を切り開くことができるよう、革新的で柔軟なアプローチを採用しています。当校の教員のほとんどは修士号以上の学位を取得しており、皆自分たちの仕事に情熱を注いでいます。アメリカンスクール・オブ・パリは大学進学校であり、高校3年生の90%がアドバンスト・プレースメントおよび/または国際バカロレアのクラスを履修しています。そのため、世界中のトップクラスの大学に入学するチャンスが増えています。
融合されたアメリカとフランスのシステムと、当校を特徴づけるメンタリティーについて簡単に説明していただけますか?
当校の使命はシンプルです。個人として、かつ学業において素晴らしい成果を挙げられるよう、生徒たちを鼓舞し、育成することです。これは、フランスとアメリカの両方のシステムの最高のものを融合した教育であると言えるかもしれません。フランス側からは、知識への愛、古典的な教育、高い学問水準を引き出します。これらは、心豊かな人間になるために重要なものであると私たちは考えます。アメリカ側は、私たちが最善を尽くそうと努める、革新的で創造的な考え方を与えてくれます。これが可能になるのは、生徒たちの歩みを通して、個人としての、またチームでの成功を称えながら生徒らに努力することを奨励する当校の先生方のおかげです。
アメリカンスクール・オブ・パリがパリ地方で働く駐在員の子弟にとって理想的な学校である理由は何ですか?
海外に赴任する親にとって、子供の教育はしばしば優先事項となります。適切な学校を見つけられるかどうかは、海外赴任の成功の大きな鍵になっており、当校のような学校の存在は、パリ地方に利益をもたらします。毎年、60以上の異なる国籍と言語の子供たちが当校のコミュニティーに温かく迎えられます。海外赴任と、発育期のすべての段階における子供たちへのその影響を深く理解している当校の教員は、専門家として、新入・転入生がクラスに適応するのをサポートします。当校のPTAは、新入・転入生とその保護者を歓迎し、彼らが新しい環境の中で安心して過ごせるよう支援するための詳細なプログラムを提供しています。当校のプログラムは国際基準に基づいた授業料を基盤としており、世界各地の他の インターナショナルスクール との間で簡単に転入・転出することができます。私たちは、パリ地方に移転してくる家族のサポーターとして、当地方で重要な役割を果たせることを誇りに思っています。
アメリカンスクール・オブ・パリの主な価値感は何ですか?
アメリカンスクール・オブ・パリは家族中心のコミュニティーです。当校の使命は、前向きな環境の中で魅力的で革新的なプログラムを提供することにより、熱心な地球市民として、各個人の目標や学業において素晴らしい成果を挙げるよう生徒を鼓舞し、育成することです。当校が持つ信念と価値観は人間中心です。 私たちは、人間はそれぞれ等しい価値を持っていると信じています。正直であること、誠実であることは、私たちが行うすべての物事の中心であり、各個人は自分の選択と行動に責任があります。優れた学校は、情熱、好奇心、創造性、自己表現力、喜ぶ心を育みます。当校では、生徒たちが自分の持てる以上の力を発揮し、世界の変革者になるよう努力することで、世界に真の変化をもたらすことができるよう育成しています。
毎年何人ぐらいのアメリカ人生徒を受け入れていますか?
毎年、世界中から約200〜250人の新入・転入生を迎え入れます(全体の25〜30%)。アメリカ人の生徒はそのうちの約30%を占めています。当校の教員の55%は US citizensです。
昨年のアメリカンスクール・オブ・パリの最大の成果は何でしたか?
新型コロナウィルスは、当校が最近直面した最大の課題の1つとなりました。私たちは、この期間を通じて教員とスタッフが卓越した学習体験を提供してきたことに大きな誇りを感じています。2021年の国際バカロレア試験では、パリ地方で最も優れた結果を得た学校の1つとなりました。当校は、OECDの「教育とスキルの未来2030」プロジェクトから、革新的な学校のハブに参加するよう招待されました。また、当校の下級学校のディレクターが、全国優秀校長賞を受賞しました。さらに最近のこととしては、当校のスポーツチームが国際レベルの競技会に参加したことや、音楽専攻の生徒がインターナショナルスクール音楽協会のコンテストで入賞したことなども挙げられます。おそらく最も明白で意義のある成果は、マスクの着用や安全上の制約にもかかわらず、当校の生徒たちが毎日笑顔で、強い学習意欲を持って登校していることです。
アメリカンスクール・オブ・パリの生徒たちの卒業後の進路は?
当校の卒業生は、世界中のトップクラスの大学(米国、英国、ヨーロッパ、インド、韓国、南アフリカなど)に入学しており、18,000人を数える強力な同窓会ネットワークが世界中に広がっています。当校の卒業生は、STEM、金融、産業、エンジニアリング、教育、エンターテインメントなど、ほぼすべての分野で変革者やリーダーとして活躍しています。また、同窓生が、在校生の指導、教室への訪問による体験談の紹介、同窓会ネットワークのイベントや交流への参加などにより、学校とのつながりを維持していることも注目すべき点です。彼らはしばしば、パリ時代に当校で受けた素晴らしい教育と与えられたチャンスが自分の成功の基盤になっていると言っています。私たちは卒業生のコミュニティーを誇りに思っており、その一人一人との関係を育んでいます。
アメリカンスクール・オブ・パリの生徒たちは、パリ地方のコスモポリタンな雰囲気をどのような形で体現していますか?
アメリカンスクール・オブ・パリでは、生徒たちの意見を尊重します。また生徒たちは独特のスタイルを持ち、自信に溢れています。彼らは新しい経験をしたり、パリ地方ならではの文化や考え方についてもっと学びたいと思っています。実際、当校の顔は、そこで学ぶ生徒たちを反映しています。彼らは、多文化で、新しい物をいち早く利用し、物事に関わることが好きなのです。当校の生徒は、好奇心が強く、思いやりがあり、地球市民として世界の中の自分の場所を自覚しています。また、何かを変える必要があると感じたときに、声を上げることを恐れません!私たちは当校の生徒たちを非常に誇りに思っています。
学校では、生徒たちに、これまで以上の環境への配慮を教えていますか?持続可能性という価値感についてはどうですか?
はい、環境に対して責任を共有する、というのが私たちの信念の一つであり、それは生徒たちの歩みを通してカリキュラムの一部となっています。私たちが目指すのは、子供の頃から森やサン=クルー公園に定期的に出かけたり、当校の広々として安全な緑豊かなキャンパスで過ごしたりすることで、責任ある行動を取りながら地球からの恩恵を受けることを生徒たちに教えることです。地球温暖化の問題を調べたり、地球への悪影響を減らすためにどのような変革が可能かなどについて追求したりしています。
また、高校生の何人かを設備部門委員会に招待し、一部の建物にソーラーパネルを設置するプロジェクトを発表してもらいました。廃棄物リサイクルに関するプロジェクトを実施したグループもあります。また毎年生徒たちは、社会問題や環境問題の解決策を探して提案するChangeNOWサミットに参加し、そこから多くのことを学んでいます。
11. パリ地方を、3つの単語で短く言い表すとしたら、どのような言葉になりますか?
驚くほど美しい
素晴らしい文化
完璧なまでの多様性
Choose Paris Experts
Cécile Jupin
Investment Projects N. AmericaExpert